進化する投資戦略

GeoMaxは、投資信託の運用開始後も継続して戦略が改良され続けるという、新しいコンセプトを持ったファンドです。投資家の方に長期に渡って保有していただけるようソフトウェアをバージョンアップし、時代とともに洗練させていきます。

投資戦略は今後の研究開発により進化していきますが、GeoMaxの「長期的なリターンの最大化」という投資目的が変わることはありません。変わらぬゴールを、より良い戦略で実現していくことを目指します。

最新のポートフォリオの構築ルールについては本サイトにおいてご紹介し、また過去のバージョンの履歴についても確認できるようにすることで透明性を高めています。

現行の投資信託のバージョンは1.0となっています。

現行のバージョン
1.0
使用開始日
概要
流動性が高く、期待リターンの高い上位20銘柄に集中投資

現行戦略の説明

GeoMaxのバージョン1.0は今後の戦略開発の出発点とすべく、複雑性を避け、なるべくシンプルかつ単純なモデルを採用します。

投資対象ユニバース

米国に上場する株式のうち、Bloomberg ESGスコアが2.0以上かつ21日移動平均取引額が1千万ドル以上の銘柄

目標ポートフォリオの策定

資本資産価格モデル(以下CAPMと言います。)をベースに、投資対象銘柄の期待リターンを推定し、推定された期待リターン上位20銘柄に集中投資を行います。

CAPMによる期待リターンの算出には、将来の市場平均(MKTMKT )のリターンに対する各証券ii のリターンの感応度βi\beta_i の推定が必要ですが、 将来のβ\beta と実現β\beta の間には一定の相関があることを前提に、 過去260取引日における実現β\beta を用いてβi\beta_i を計算することとします。

βi=Cov(i,MKT)Var(MKT)\beta_i = \frac{Cov(i, MKT)}{Var(MKT)}

このとき、CovCov はリターンの共分散を、VarVar はリターンの分散を示します。 市場平均リターンに対する感応度βi\beta_i が推定されれば、 投資ユニバースに存在する各証券の期待リターンrir_i はCAPMに基づき次のように計算されます。

ri=rrf+βirMKTr_i=r_{rf}+\beta_i r_{MKT}

ここでrrfr_{rf} は無リスク・リターンを、rMKTr_{MKT} は市場平均の期待超過リターンを意味します。 ただし、この式で表される期待リターンはCAPMによる1期モデルを前提にしているため、複数期をまたぐ長期の幾何平均リターンを示すものではありません。

長期の幾何平均リターンには、各銘柄の持つリスク(リターンの分散)がマイナスの影響を与えることが知られています。 そこで調整項としてリスク調整係数γ\gamma を導入した上で、 投資ユニバースに存在する各証券の調整期待リターンriadjr_{i|adj} を次のように定義し、 大きいものから順に20銘柄を抽出し、均等配分したポートフォリオを目標ポートフォリオとします。 この式により推定された期待リターンを大きいものから順に20銘柄を抽出し、均等配分したポートフォリオを目標ポートフォリオとします。

riadj=βirMKTγ2Var(i)r_{i|adj}=\beta_i r_{MKT}-\frac{\gamma}{2}Var(i)

式の通り、γ\gamma を変化させるとそれに応じて右辺第2項の影響が変わるため、 ポートフォリオの構成銘柄も変化する可能性があることが分かります。 ここでは、γ\gamma をゼロから0.1刻みに変化させて複数のポートフォリオを作成し、 ポートフォリオの長期の幾何平均リターンに与えるリスクの影響を検証します。

米ドルベース年率リターン市場ベータ年率リスク最大ドローダウン
γ = 0.0 15.8%1.9141.6%-83.4%
γ = 0.1 14.0%1.7338.8%-77.8%
γ = 0.2 13.4%1.6336.3%-72.4%
γ = 0.3 11.5%1.5434.0%-70.3%
γ = 0.4 11.4%1.5132.6%-71.9%
γ = 0.5 11.9%1.4831.3%-67.2%
γ = 0.6 10.6%1.4330.3%-66.2%
γ = 0.7 10.2%1.3929.2%-66.9%
γ = 0.8 10.0%1.3528.3%-63.4%
γ = 0.9 10.4%1.2827.3%-58.6%
γ = 1.0 10.1%1.2426.6%-57.4%

リスク調整係数が幾何平均リターンに与える影響の検証
出所
SUSTEN、Bloomberg
期間
から

検証の結果、γ0\gamma=0 の場合(もっともリスクが高くなる組合せ)であっても、長期の幾何平均リターン(年率リターン)は γ>0\gamma>0 の場合と比較して高い水準を維持しているため、バージョン1.0においては γ0\gamma=0 の目標ポートフォリオを採用することとします。

バックテストにおける条件

目標ポートフォリオに対し、リバランスの頻度を高めるとポートフォリオの性能は意図したものになるものの、リバランスを行うごとに取引コストが発生するため、多すぎるリバランスは運用にとってマイナスになります。

今回のバージョンでは取引コストが問題にはなりにくい、月次リバランスを前提とし、月中の価格変動による投資比率の変化は許容することとします。

リバランス頻度
月次
取引コスト
取引コストモデルを導入して加味
運用報酬
年率0.88%(税込)を控除
ESGスコア
バックテスト上は加味せず

バックテスト統計値

バックテストによって得られた結果を示します。バージョン1.0で使用されたモデルは 古典的な手法かつシンプルな戦略であるものの、直近数年においても継続的に機能していることがうかがえます。

日本円ベース
2023年8月末基準
S&P500指数
(配当再投資)
ナスダック総合指数
(配当再投資)
GeoMax
(費用控除後)
年率リターン 11.5%14.4%15.9%
年率リスク 23.9%26.0%44.9%
リターン/リスク 0.480.550.35
最大ドローダウン -63.3%-62.4%-85.5%
過去10年リターン
(年率換算)
17.3%20.5%27.8%
過去5年リターン
(年率換算)
17.3%18.9%25.5%
過去3年リターン
(年率換算)
22.9%18.8%34.3%
過去1年リターン
(年率換算)
21.5%25.6%39.9%

バージョン1.0バックテスト統計値

出所
SUSTEN、Bloomberg
期間
から

GeoMax(バックテスト)は年率0.88%(税込)の信託報酬及び取引手数料を加味した費用控除後のシミュレーション。 当投資戦略が実際に開始される時点(2023年9月)での運用方法を、そのまま上記期間において実施していたと仮定(詳細は「投資戦略」の項をご参照下さい)。 当投資戦略は今後、継続的にその内容を改良する予定であり、 将来においてはこのシミュレーションの前提条件と同一の運用方法を採用していない可能性があります。

上記の数値は、過去の市場データの分析に基づくバックテスト(事後的なシミュレーション)の結果です。 これらの数値は、実際の運用実績ではなく、あくまでも情報提供を目的としたものです。 バックテストの結果は、実際の運用実績とは異なります。 実際の運用においては、経済や市場状況等により、資料中に示された結果と同じ運用ができるとは限りません。

バックテストにおけるリターン散布図

GeoMaxのS&P500指数に対するリターンの散布図です。S&P500指数(配当再投資)に対して、高い感応度特性を示すことが分かります。

GeoMax(バックテスト)のS&P500指数(配当再投資)に対する月次騰落率の散布図

GeoMax(バックテスト)のS&P500指数(配当再投資)に対する月次騰落率の散布図

※実際の運用成果とは異なります。

出所
SUSTEN、Bloomberg
時点
から

GeoMax(バックテスト)は年率0.88%(税込)の信託報酬及び取引手数料を加味した費用控除後のシミュレーション。 当投資戦略が実際に開始される時点(2023年9月)での運用方法を、そのまま上記期間において実施していたと仮定(詳細は「投資戦略」の項をご参照下さい)。 当投資戦略は今後、継続的にその内容を改良する予定であり、 将来においてはこのシミュレーションの前提条件と同一の運用方法を採用していない可能性があります。

上記の数値は、過去の市場データの分析に基づくバックテスト(事後的なシミュレーション)の結果です。 これらの数値は、実際の運用実績ではなく、あくまでも情報提供を目的としたものです。 バックテストの結果は、実際の運用実績とは異なります。 実際の運用においては、経済や市場状況等により、資料中に示された結果と同じ運用ができるとは限りません。

バージョン更新情報

1.0
から現在